選手の皆さん、プレーの中でミスを引きずり、今に集中できなくなってしまったことはありませんか?
今回は、試合中にミスをしてしまったとき、【切り替えるコツ】をご紹介していきます。
特に、ミスが怖い選手、切り替えが苦手な選手は最後まで読んでみてくださいね。
切り替えがうまくいかないとき、何が起こっているのか?
まずは、切り替えがうまくいかないときに何が起こっているのか確認していきましょう。今回は、以下2つの視点から説明していきますので、自分に当てはまることがあるか、チェックしてみてくださいね^^
1.過去の後悔に捉われている
まず切り替えがうまくいかない1つ目の原因として、「過去の後悔に捉われている」といったことが挙げられます。
「ミスを引きずる」ということも、まさに「過去」に対して後悔をしている状態であると言えます。
例えば、
■バレーボールのサーブのミスをしてしまった後に、そのプレーに捉われてしまう…
■バスケットボールのフリースローを1本目でミスして、その後も連続で外してしまう…
といったように、過去のプレーに捉われ、「今がうまくいかなくなる」ことがあると思います。
意識が過去に向いてしまうことで、【今この瞬間】に集中できなくなっていくのですね。
2.未来の不安に捉われる
そして、切り替えがうまくいかない2つ目の原因として、「未来の不安に捉われる」といったことがあります。
これは、1つ目に説明した【過去の後悔に捉われる】ということと、とても似ています。
共通点は、どちらも【意識が「今」にない】という点です。
例えば、未来への不安というと
■さっきのプレーでミスしたのだから、次もミスするに違いない…
■次の打順でヒットが打てなかったら自分のせいで負ける、どうしよう…
などと、まだ起こっていないことに対して不安を感じている状態です。
このように「切り替えができていないとき」というのは、過去や未来に捉われることによって、最も大切な「今」に意識が向かなくなっています。
次項では、そのような状況でいかに【今に意識を向けていくか】という方法について解説していきます。
「今」に意識を向けるコツ
前述では、切り替えがうまくいかないときには【意識が「今」にない】というお話をしていきました。
そこで、【意識を「今」に集中させる】ためのコツを書いていきたいと思います。いくつかあげますので、ぜひ自分に合ったものを取り入れてみてくださいね^^
1.動きに集中してみる
1つ目は、動きに集中してみる、ということです。
意識や感情は、自分でコントロールしにくいことに対し、「動き」は具体的であり、自らコントロールしやすいものです。
過去や未来に意識が向いて集中ができない時には、「やりたい動きを忠実に再現する」ことに意識を向けていきましょう。
これは、どんな簡単な動きでも構いません。
「意図して、動く」
これだけできればOKです。
例えば、
■床上3cmのジャンプをしよう(意図)→再現してみる(動き)
■次のスパイクは、スイングを大きくしよう(意図)→再現してみる(動き)
■瞬きを3回する(意図)→再現してみる(動き)
というように、具体的な意図を設定して、その通りに動いてみる、ということをやってみましょう。
完璧に再現できなくても大丈夫です。意図に沿った動きをやろうとするだけで、頭の中は「今」に意識が向いていきます。
2.目的を再確認する
自分の中で、
■勝たなければならない
■ミスしてはならない
というようにプレー中、「○○しなければならない」という考えに陥っている選手は多いように感じます。特に、余裕がなくなったり緊張が強まる場面では、そのような考えが強まりやすいですよね。
そこで、「本当に大切な目的」を常に確認しておく必要があります。一度「勝ち負け」を手放し、
■試合を仲間と楽しむこと
■自分の持ち味を発揮すること
■競技そのものを楽しむこと
など、何のために試合や競技をやっているのか、自分自身の目的を握りなおしていくことで、「今自分にできること」に意識を向けやすくなっていきますよ。
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今回は、「プレー中の切り替え」についてコラムを書いていきました。試合の中で、うまく切り替えることができないという選手も、【今に意識を向ける】トレーニングを粘り強くやっていくことで、切り替え上手になることができます。練習や日常生活でも意識できることなので、ぜひ日頃から取り組んでみてくださいね^^