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【選手の気持ちを支える】音楽を意識的に活用しよう

投稿日:2020年11月13日 更新日:

選手の皆さん、競技をやる中で「音楽を聴くこと」で、士気を高めたりリラックスしたり、、、色々な場面で活用をしている方は多いのではないでしょうか?

今回は、競技の中で音楽を活用できる場面を、メンタルの観点から改めてご紹介していきたいと思います。

すでに実践している選手も、そうでない選手も、意識的に音楽を活用していくきっかけになれば幸いです。

競技で活きる「音楽」の活用場面

今回は、競技の中で音楽を活用すると良い場面を、メンタルの観点から2つに分けてあげてみます。すでに実践していることもあるかと思いますが、より意識的に活用したい選手は、ぜひ確認してみてくださいね^^

①リラックスしたい場面

1つ目は、「リラックスをしたい場面で、楽を意識的に使えるといいですよね」ということです。
なぜなら、競技をやる中で、「リラックス」したい場面というものは、本当に沢山ありますよね。

例えば、
・試合前や練習前、緊張が高まりすぎてしまったとき
・練習後、気持ちを休めたいとき
・寝る前、リラックスしたいとき
・オフの日に、気持ちを休めたいとき
…etc
ストレス場面が多い、アスリートだからこそ、気持ちに緩急をつけて休むことは非常に重要になりますよね。
また、緊張の程度を調節することも、試合中には大切になってきますよね。

まずは「どんなときにリラックスが必要なのか」を確認していきましょう。
そうすることで、意識的に音楽を活用することにつながっていきますよ^^

②士気を高めたい場面

音楽を活用できる場面2つ目は、士気を高めたい状況です。
アスリートにとって、士気を高める・やる気を出すことが必要になる場面も、本当に沢山ありますよね。

例を挙げてみると・・・
・朝、起きたときにシャキッとしたい
・練習前の気持ちを高めたい
・試合前の気持ちを高めたい
・日誌を楽しく書くために、テンションをあげたい
…etc

色々な瞬間があると思います。

自分にとって、士気を高める・テンションを高めることが必要になりそうな場面を、今一度振り返ってみましょう。
そうすることで、「士気を高めたいとき」に意識的に音楽を活用しやすくなっていきますよ^^

また、今回は単に「リラックス」「士気を高める」の2つとしてくくっていますが、「リラックス」や「士気を高める」の中にもレベルがあると思います。
例えば、リラックスといっても、睡眠のようにぐったりとしているレベルか、それとももう少しシャキッとしていつつも落ち着いている状態なのか…etc
より、詳しく認識したい選手は、理想の状態を10点満点でレベル分けしても良いかもしれません^^
(例:リラックスレベル10点~0点、など…)

いつ、どんな音楽を使うか、考えてみよう

上記では、メンタル面からどんなときに音楽を使えるのか、確認をしていきました。
それを参考に、今度は、あなた自身が「いつ・どんな音楽を使うか」考えてみましょう。

先ほどの「リラックスしている」や「士気が高まっている」などの、理想とする気持ちの状態に近づくために、どのような音楽を聴くとよさそうか、以下の例を参考に考え見てくださいね^^

===========

(例) 場面ごとに、①理想の気持ちの状態と、②それに近づくための曲選びについて、例を書いてみます。
(上記では、「リラックス」「士気を高める」の2つのくくりでしたが、以下ではよりしっくりくる言葉で書いてみました。)

・朝起きたとき:
①シャキッとしたい
②アップテンポなインストゥルメンタル音楽をきく

・練習へ向かうとき
①テンションを上げたい
②ハイテンポ、激しめの音楽をきく

・練習が終わったあと
①気持ちを落ち着けたい
②ローテンポな音楽を聴く

・日誌を書くとき
①次回練習へのやる気を高めたい
②前向きな歌詞の曲を聴く

・寝る前
①リラックスしたい
②ゆっくりとしたオルゴール・ピアノの曲を聴く

…etc

選手によって、どんな音楽が欲しいか、というのはそれぞれ異なると思います。ぜひ、日頃の習慣やこれまでうまくいった体験なども振り返りながら、【音楽選び】を意識的にしてみてくださいね^^

*******
今回は、競技の中で気持ちを支える「音楽」について書いていきました。意識的に音楽を活用できるようになることで、「自分のメンタルを観察する習慣」も一緒にできてくるはずです。より高みを目指したい選手は、「音楽の意識的な活用」も、ぜひ実践してみてくださいね^^

-練習

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