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モチベーション 練習

【練習に行きたくない時】3つの観点からやる気を取り戻す

投稿日:2020年5月21日 更新日:

気持ち的に、「今日はあまり練習したくない…」とやる気が起きない日はありませんか?とはいえ、部活動などに所属していれば、練習に行かなくてはなりませんよね。

今回は、そのようなときに使える【やる気・モチベーションを高める方法】を【3つの観点から】ご紹介していきます。

紙とペンを手元に用意して、ぜひ実践しながら読み進めてくださいね。

3つの観点からやる気を高める

今日はなんとなくやる気が上がらないな…という気持ちに対処していくために、やってほしいことが3つあります。

①「身体」のやる気を高める

感情」のやる気を高める

③「思考」のやる気を高める

このように、練習に必要な3つの要素にアプローチして、やる気を高めていきましょう。それでは、次項で詳しく解説していきますね。

①「身体」のやる気を高める

まず1つ目にやってほしいことが、「身体」のやる気を高めることです。
運動を心地よく開始するために大切なことは、【自分の身体が動きたがっているかどうか】です。

あなたが、動きたい!と身体全体でワクワクしているような状態をつくるために、どんな刺激が必要でしょうか?

例を参考に、自分の【身体のやる気】を高める方法を、なるべく沢山書き出してみましょう。

(例)とあるバレーボール選手の例
・環境:体育館に行くと、引きしまる/試合会場に似ているとやる気がでる
・人:仲間と一緒に体を動かすと、自然とやる気が出てくる
・モノ:鉢巻をつける
・運動:軽いジャンプを繰り返すと、心拍数があがって動く気持ちになってくる
・見えるもの:あこがれの選手の動画を見ていると、動きたくなってくる
・聞こえるもの:自分が大声を出す/仲間の声をきくと、練習モードになってくる
・その他:ライバルが頑張っているところを想像すると、燃える感じになる

各項目で、どんな刺激があると【身体的にやる気が高まるか】を考えてみましょう!

②「感情」のやる気を高める

次にやってほしいことが、「感情」のやる気を高めるということです。
良い感情の状態をつくることで、【練習を楽しく/苦を減らす】ことにつながっていきます。
気持ち的に【これがあるとアガる/嬉しい】というように、テンションを高められるような刺激は、どのようなものでしょうか?

例を参考にしながら、各項目について書き出してみましょう。

(例)とあるバレーボール選手の例
・環境:天気が晴れのときは気分がいい/体育館がキレイに掃除されているとき
・人:コーチの機嫌がいいとき/チームワークが良く取れているとき
・モノ:シューズを新しく買い替えたとき/チームでお揃いの物を身に着けたとき
・運動:得意な練習をやっているとき/いいプレーができたとき
・見えるもの:コーチが笑っているとき/自分のプレーで仲間が笑顔になったとき
・聞こえるもの:空中に浮いているときに何も聞こえない感じが好き
・その他:好きな食べ物を食べたとき/練習後にプロテインを飲んだ時

このように、あなたの気持ちが【高まる/嬉しくなる/ウキウキする】方法をなるべく沢山、書き出してみましょう。

③「思考」のやる気を高める

3つ目が、「思考」のやる気を高めるということです。
「思考」のやる気を高めることで、よりクリエイティビティに練習に取り組むことができ、生産性が上がっていきます。
あなたが、自分の思考を使って【もっと探求したい/工夫したい】と思えるような刺激を探していきましょう。

あなたの思考が活発になるような、刺激はどのようなものでしょうか?

(例)とあるバレーボール選手の例
・環境:バレーボールに関する本を開いたとき/日誌を書いているとき
・人:チームメイトと戦略を話しているとき
・モノ:本を見たとき/勉強になる動画/日誌
・運動:考えながら技術を探求しているとき
・見えるもの:本や動画でわかりやすい図・説明を見たとき
・聞こえるもの:尊敬する選手のインタビューを聴いたとき
・その他:自分の競技人生を振り返る&将来を考えているとき

あなたの思考がよりクリエイティビティに活動する瞬間、刺激はどのようなものでしょうか?書けるだけ沢山書き出してみましょう!

********
その日、その日でなかなかやる気を安定して維持することは難しいのですが、ちょっとした刺激があなたのやる気を高めてくれることがあります。
自分にとって、どのような刺激があるとやる気が高まるのか、ぜひ3つの項目から考えてみてくださいね。

-モチベーション, 練習

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