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【どの選手にも、まだまだ伸びしろがある】「競技スキル」を探求するための視点

投稿日:2020年8月14日 更新日:

日々の練習に取り組むアスリートであれば、「どうしたらもっとうまくなるのか?」を常に探求している方が多いのではないでしょうか。

今回は、そんな【競技のスキルを高めるための視点】をご紹介します。それに沿って考えていくことで、誰でも「自分の伸びしろや可能性に気が付く」ことができます。

自分の可能性に気づき、今よりもっと早く成長していきたい選手は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

競技スキルを高めるために考えるべき項目

以下、競技スキルを高めるために考えるべき項目です。

①スキルの分解

②理想の状態&点数化

③各スキルの探求

それでは、次項で詳しく解説していきますね。

①スキルの分解

1つ目にやってもらいたいことは、【スキルの分解】ということです。

これだけだと、なかなかピンとこないかと思うのですが、例えばバレーボール選手の場合、以下のようなスキルに分解することができると思います。

(例)バレーボール選手の場合
■レシーブ:①アンダーハンド②オーバーハンド③フライングレシーブ④ランニングレシーブ⑤スパイクレシーブ
■トス:⑥オーバーハンド⑦アンダーハンド⑧クイック⑨オープントス
■アタック:⑩オープン⑪クイック⑫ツーアタック

このように、レシーブ、トス、アタックというおおまかな分類に加え、細かい技の内訳を書いてみると、案外多くの項目に分かれる競技も多いのではないでしょうか。
水泳や陸上など、技がシンプルな競技であれば、さらに詳しく分解してみる(動きのフェーズごと等)と、より良い探求ができると思います。
まずは分解してみることで、【個々の伸びしろの把握】することから始めていきましょう。

②理想の状態と点数化

先ほど分類してもらった個々のスキル(先ほどの例であれば12個)に対して、まずは【理想のプレーができているとき】に、各々がどのような状態・どんなことができるようになっているのか、書き出してみます。
そして理想の状態を書き出すことができたら、各々について、理想が10点満点であれば、現状何点くらいなのか、直感的に書き足していきます。

例)バレーボール選手
■レシーブ
①アンダーハンド:チャンスボールが正確に返る。スピードをコントロールできる。距離をコントロールできる。6
②オーバーハンド:タッチが柔らかい。指の第二関節まで使っている。高い位置で触れる。5
③フライングレシーブ:飛び込む勇気がある。柔軟性のある動き。しっかり走ってから飛び込んでいる。3
④ランニングレシーブ:一定の速さで駆け抜けてる。ボールが正確に返る。ボールにしっかりミートしている。7
⑤スパイクレシーブ:力が抜けている。セッターに優しいボールになっている。3
■トス
⑥オーバーハンド:タッチが柔らかい。アタッカーによって位置をコントロールできている。7
⑦アンダーハンド:アタッカーに優しいボールになっている。回転が少ない。8
⑧クイック:アタッカーのタイミングに調節してあげる。必ずジャンプできている。4
⑨オープントス:柔らかいタッチで距離も出せている。位置が正確。3
■アタック
⑩オープン:スイングスピードが落ちない。強いドライブ。助走のスピード感。コースの内訳。7
⑪クイック:コンパクトなスイング。速い、かつ威力がある。5
⑫ツーアタック: 相手を完全に欺いている。トスのフォームと変えない。3

【理想の状態】を書き出し、さらに【点数をつける】ことで、より把握しやすくなり、何から取り組めばよいかの優先順位などもつけやすくなっていきます。

③各スキルの探求

個々のスキルに点数をつけたら、【どうすれば10点に近づくのか?】ということを、それぞれ「練習方法」などの解決策を考えていきます。
先ほどの例でいうと、以下のように考えられます。

(例)バレーボール選手
■レシーブ
①アンダーハンド:毎日100本、距離別に練習。短、中、長
②オーバーハンド:休憩時間に短い距離でいいので、タッチだけの練習をする。
③フライングレシーブ:ボールなしの動きを1日10回やる。ボールありで10回やる(友人Aに球出しを付き合ってもらう)。
④ランニングレシーブ:帰宅後に、フットワークを50本やる。
⑤スパイクレシーブ:速い球に目を慣れさせるために、バッティングセンターでバッティングをする。そこでボールをしっかり目で追う練習をする。
■トス
⑥オーバーハンド:バスケットボールで直上を練習する。
⑦アンダーハンド:とにかくコントロールの練習をするために、距離と位置を10か所つくり、そこから正確に球を出せるようにする。
⑧クイック:タッチが長い・普通・遅いのバリエーションを増やす。その練習をする。
⑨オープントス:バスケットボールで20本パスする。アタッカーなしで20本やる。アタッカー有で30本やる。
■アタック
⑩オープン:コースの内訳を増やす。3分割だったところを6分割にして、より細かく打ち分けられるようになる。
⑪クイック:手首だけで打つ練習をする。そのあとにセッターと合わせる。
⑫ツーアタック: 練習後に30本、毎日自主練する(球出しをエースに付き合ってもらう)
■全体:練習日誌で必ず、振り返りをする。

以上、バレーボール選手の例を書き出してみました。
日頃、練習中には色々な要素を頭の中で整理しきれなくても、まずは書き出して整理してみることで、【何に取り組むべきか】が明確になります。

そして、すべて書き出してみたら、【まず1つだけ選んでチャレンジする】ことをやってみてください。すべて同時並行は難しいけれど、まずは1個チャレンジし成功することで、着実に成果を積み重ねていくことができますよ。

*******
今回は、「競技スキルを高めるための視点」についてご紹介しました。
練習中に考える余裕がなくても、練習時間外でこのように改めて整理していくことで、【自分の可能性】に気が付くことができます。
練習が休みの日、早く終わった日、ぜひ紙とペンを使って作業してみてはいかがでしょうか?

-思考, 振り返り, 生産性

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